ドラマでヒットし、その後劇場版も公開された日常に潜む恐怖を描いたホラー映画トリハダ。
『トリハダ劇場版』の中でも特に秀逸な作品は何かと聞かれると、第2話に間違いありません。
トリハダのストーカーの赤い女の話は秀逸です。
車にぶつかったあと、血まみれの状態で起き上がって
「責任取れよ」とか怖すぎます。
またいったいどんな女優さんが演じているのでしょうか?
もくじ
トリハダに登場するストーカーの女について
宅配便の男に付きまとう恐怖のストーカー女を演じるのは、女優・笹野鈴々音(ささのりりね)さん。

(出典:「あえて偏見の世界に飛び込んだ」138cmの女優が教える、レッテルとの向き合い方)
トリハダ作品の看板とも言えるような存在で、今回の劇場版のほかにもドラマ版『トリハダ5』や『トリハダ劇場版2』にも出演されています。
生年月日:1984年12月1日(34歳)
身長:138cm
血液型:A型
星座:いて座
趣味:写真を撮ること・演歌を歌うこと
笹野鈴々音さんの経歴は?
出身地は神奈川県横浜市。
幼少の頃に宝塚歌劇団の『ベルサイユのばら』を観て、演劇の世界に強い興味をいだくようになります。
中学時代は演劇部に所属。
15歳で本格的な演劇活動をスタート。
高校に上がると、友達と「アフロリーナ」お笑いトリオを結成して路上ライブ活動をしたりも。
ホラー映画に強い興味があったわけではないそうで、むしろ苦手なのだそうです。
むしろ女の子らしくかわいい服や雑貨物が好きだそうです。
映画で見せた恐怖の女とはうってかわって、非常に女性らしいかわいい方です。
また映画トリハダに出演する前は、舞台女優として多くの作品に出演した実績を持っています。
風琴工房の舞台「紅き深爪 」やP.E.C.Tの舞台「ビーチサンダル・クロニクル」などなど。。。
138cmという小柄な身長
笹野さんいわく、「アトムと同じ身長なんです!」と語ります。
元々未熟児で生まれた笹野さん。
やはり小さな身長のせいもあって、幼少期から周りの偏見に合うこともあったそうです。
小学校の時、小さな外見のためにひどい暴言を吐かれたり、上履きを隠されたりするいじめにあうこともあったのだそうです。
生きてゆくうえで障碍を持っているのかもしれない者たちの芸能活動について考える。わたしは障害者手帳なるものを持ってはいないけれど日本の『障害者はTVドラマNG…』という、どこの誰が決めたのか、業界の訳のわからなの暗黙のレッテルにより出演を妨げられることがある。勝手に障害者認定されている pic.twitter.com/Avj0Ky1hVh
— 笹野 鈴々音🌷Liline Sasano (@Lilinekura) May 4, 2019
そんな笹野さんの救いの場所となるのが、劇団のお稽古だったのです。
学校で友達を作ることが難しかった彼女は、両親によく演劇やミュージカルに連れて行ってもらっていました。
その影響で始めたお芝居の世界。
演劇の世界は「みんな違ってみんないい」という考え方が受け入れられるクリエイティブを重んじる世界です。
笹野さんのように、1人1人複雑な過去やコンプレックスへの劣等感を持ち、実社会での生きづらさを抱いている人も多くいました。
劇団というコミュニティに身を置くことのできた笹野さんは、
「学校にいる私は仮の姿で、舞台にいる私こそが本当の姿なんだ」
と思うことができたのです。
ちなみにこちらは笹野さん運営するブログ
→「女優・笹野鈴々音のいきあたりばったりオフィシャルブログ ちびりり子のお部屋」
トリハダへの出演
劇団では自分の身長も丸々含めた個性が受け入れられた彼女。
そんな笹野さんの元に舞い込んできたのは、『トリハダ5』のオーディションでした。
劇団は確かに、表現者として活躍の場を得られます。
自分の個性を認めてくれる人たちのいる場所だから居心地はいいです。
けれど同時に、
「劇団という居心地のいい安全な場所にずっといていいのかな?」
という思いも、彼女の中にはあったのです。
役者としてのステップアップのため、偏見の飛び交う外の世界。
つまり『トリハダ』への出演に踏み切りました。

そしてその結果は大絶賛。
彼女の個性は、トリハダで恐怖というエンターテイメントにおいて、最高の役でした。
深夜ドラマが初めての出演でしたが、その後も『トリハダ劇場版』や2作目にも出演したり、ホラー映画意外のジャンルにも活躍の場を増やされています。
小さな体で大きな偏見を受け入れる強さ
ホラー女優として世間の注目を浴びてからは、やはり再度偏見の目を向けられることになります。
SNS上では「小人障」「障害者」などと書き込まれることもあったのだそうです。
また見た目のために、別作品でオーディションに出演した際には、彼女の演技を見もせずに「小人NGなんだよね」と言われてしまったりすることはあったようです。
芸能界の暗黙のルールによって活躍のチャンスが制限されてしまうことに対して、笹野さんはとても悔しい思いをしました。
僕自身もこの事実を知った時、
「TV局スタッフというのはなんて腹立たしいんだ!」
と思ったものです。
しかしこういった偏見に対する笹野さんのマインドはとても強いです。
塞ぎこんでしまうでもなくむしろ、
「このほうが精神的に楽な気持になれる」
と言います。
小さいころから「自分は他の人とは違う」と理解しつつも、それを気にしないように意識することは、返ってストレスになっていたようなのです。
むしろ偏見を受け入れたうえで「自分にしかできない表現をするんだ」と挑戦することによって、自信を持つようになりました。
笹野さんはレッテルに悩んでいる人に対してこういいます。
周りの人が勝手に変わることはありません。
ならば、今どうして心地良くない状況にいるんだろうということを考えて行動したほうがいいと思います。
レッテルを張られたり、偏見を持たれたりすることを人のせいにするのではなく、心地よくない状況を変えるために戦い続けることが最良の方法だと思っています。
もちろんこういうマインドを持つことは簡単なことではないし、長い時間も必要となるはずです。
だけど周りのせいにしたり、つらい現実から目を背けているだけでは、問題は一向に解決しません。
『7つの習慣』を書いたスティーブン・コヴィーも言った通り、自分が変わってから世界が変わるのです。
脱!ホラー女優!をかかげる笹野さん
ホラー作品『トリハダ』でブレークした笹野さんですが、今後はホラージャンル以外の作品でも活躍していきたいと語る笹野さん。
僕としても、ぜひいろんなジャンルの作品でまた違った姿の笹野鈴々音という女優の姿を見てみたいです。
とはいっても、まだ彼女のことを良く知らないという人は、『トリハダ』から観てみてはいかがでしょうか?
単に視聴者としての視点だけでなく、演じている俳優の背景を知ったうえで作品を鑑賞すると、また1味違ったものになります。
ぜひ一度、彼女の表現する恐怖の世界を楽しんでみてはいかがでしょう?
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