パラサイト半地下の家族と万引き家族 社会格差を描いた2作を比較

実社会での貧富の格差を題材にした『パラサイト 半地下の家族』ですが、日本での公開は2020年1月となりました。

この作品の存在を知ったとき、僕は『万引き家族』を思い出さずにはいられませんでした。

貧困にあえぐ貧乏な家族を描いた作品ということで、強い共通点を感じたからです。

映画公開前ということで今回は、パラサイト半地下の家族と万引き家族の比較をしてみました。

 

パラサイトのあらすじと作品説明

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父親が度々事業に失敗してきたため、定職に定職にも就かず内職で生計を立てているキム家。

頭はいいが大学受験に落選し続けている息子ギウ。

美大を目指すものの、予備校に通うお金もなく、独学で高い実力を身に着けた娘ギジョン。

そしてダメ夫への当たりが強い母チュンスク。

貧乏な4人一家が暮らす場所は道路に窓が面した”半地下”。

窓を開けっぱなしにしていると道に撒かれる消毒剤が入ってきたり、トイレから下水がでてきたり、wi-fiも満足につながらないという貧困ぶり。

 

ある日ひょんなことから長男のギウは、高台の豪邸に暮らすお金持ちの一家パク家から家庭教師の仕事を請け負うことになった。

パク一家の信用を得たギウは、家族であることを隠し、実の妹を美術の先生に紹介する。

そこから一家4人で個々の身分を偽り、金持ち一家への寄生(パラサイト)が始まる・・・。

 

・・・というのがあらすじ。

主演は韓国映画界のスター俳優ソン・ガンホ

監督はボンテールの通り名で知られるポン・ジュノ

すでに公開された世界各国の国々で喝采を浴び、韓国映画史上初となるカンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを獲得。

さらに第77回ゴールデングローブ賞でも監督亮、脚本賞、外国語映画賞の3部門にノミネートされた2020年最注目の映画。



 

万引き家族に関する簡単なあらすじと説明

東京の下町で暮らす6人暮らしの家族柴田家。

社会の底辺に属する彼らは、父と母の給料以外に、万引きや親の死亡届を出さずに年金を不正受給することで、生計をたてていた。

ある日父親の治と息子のしょうたが万引きを終えた帰り道、団地のバルコニーの下で寒さにふるえる小さな少女を見つける。

年は5つ。

名を「ゆり」と名乗る小さなその子を、親切心から家に連れ帰るところから物語は始まる。

 

帰宅後、誘拐行為なのではないかと論争も起こるものの、ゆりの体が傷だらけだったことから、児童虐待の可能性を感じた一家は女の子の保護をすることにする。

 

社会との接点を持たず、役所に知れたら困る法的な秘密を数多く抱えた柴田家の謎。

女の子に「りん」という呼び名を与え、万引き一家での生活が始まる・・・。

 

・・・というのがあらすじ。

 

こちらも第71回カンヌ国際映画祭最高賞パルムドール受賞作品。

監督は『そして父になる』などの人間ドラマ作品を手掛けてきた是枝裕和

キャストの選出も素晴らしく、同作『そして父になる』で第37回アカデミー賞最優秀助演男優賞などを獲得したリリー・フランキー

徹底的なダメ親父の役を演じます。

また『百円の恋』や連続ドラマ『ゆとりですがなにか』、2019年には連続テレビ小説『まんぷく』のヒロインを務める安藤サクラも母親役として出演しています。

 

映画の後半の方では、なぜ一家が生活保護を受けないのかといった理由が明らかになります。

何やら世間には話せない後ろ暗い秘密を持った柴田家の事実が明らかになったとき僕は涙を流してしまいました。。。

 

映画公開直前までの仮タイトルは『声に出して呼んで』

元々の脚本では、「お父さん」「お母さん」と呼ばれてみたい主人公の気持ちが映画のコンセプトだったため『声に出して呼んで』でした。

ところが宣伝部から、

「もっとわかりやすく手キャッチ―なタイトルにしてください」

と言われたことを考慮した結果、『万引き家族』に変更されます。

 

ほのぼのとしたクライム映画ではありますが、どちらかというと人間の心情がメイン。

僕的には前者の『声に出して呼んで』の方が好きです。

 

Amazonプライムビデオでレビュー件数700オーバーを記録した、すんごい作品なので死ぬ前に1回は見てください。

2度、3度見返してみていいかもしれません。

(レビュー100越えは見て損はない)

「家族って何や?人間の愛って何なんや?」

みたいなくさいことを考えさせられます。

 

パラサイトと万引き家族の比較

2つの作品の共通点
  • カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞
  • 貧困という現代の社会問題を描いている
  • 家族ぐるみで犯罪を犯す
  • 家族愛に溢れている
  • レーティング12歳以上対象
  • リアリティがある

 

万引き家族の公開日は2018年6月18日。

パラサイト 半地下の家族の公開日は2019年5月30日。

1年違いの作品ではあるものの、作られた時期が近いこと。

そして作品の似た箇所が多かったことから、映画ファンからの比較対象にされがちな2作品。

貧乏ながらも家族仲良くほっこりとした模様を描いています。

どちらも同じパルムドール賞を受賞しており、貧困に苦しむ人々の存在といった、現代社会の病巣に切り込んでいきます。

 

違いはというと、涙うるうるっとくる作品が万引き家族

パラサイトは前半はコメディで、後半は一気にサスペンスへ変わります。

 

世界的な注目度で言えば、パラサイトの方に軍配が上がるでしょう。

アカデミー賞もノミネート入賞しそうな勢いです。

貧乏さを表現するため、部屋のカビ臭さを見た人が想像できるように、セットの細部までの作りもこだわっています。

スクリーンを見ている人にも分かるほどに、映画内に漂う悪臭の表現が妙にリアルです。

 

 

社会格差や家族の形に対する問題定義の強さは万引き家族の方が勝ると思います。

子役の演技力も高く、親からの虐待なんて悲しいニュースはたまに報道されますよね?

実際に起こり得そうなストーリー展開にリアリティがあります。

見終わった後、あなたの心に”何か”を置いていきます。

 

・・・あともう1個共通点を挙げるととすれば、父親を投げ飛ばしたくなるくらいダラシナイ性格ということくらいでしょうか(笑)

どちらの父親もどこか憎めないキャラクターなのですが、どちらも人間の社会でやってはならない”あること”を犯します。

 

どっちをおすすめする?

どっちも見ましょう!

どっちも見てからでないと、どっちがいいかなんて語れません。

比較できない良さだってたくさんあります。

同時に、

「なんでこんな撮り方してんだ!理解できん!」

という部分もザクザク見つかります。

 

だから気になるものはまず見るということをおすすめします。

パラサイトを見るなら劇場に。

万引き家族を見るならAmazonで見るのをおすすめします。

U-NEXTとかだと高くつくので。

 

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