万引き家族のネタバレ!散り散りになってしまった万引き家族柴田家

『万引き家族』についてのネタバレ記事を書いてみました。

 

ちなみに万引き家族というのは、元々の仮タイトルが『名前を呼ばせて』。

原作・監督は人間ドラマ物を描くプロフェッショナル是枝裕和。

 

2018年6月に公開され、日本国内での興行収入45億円(同年国内映画ランキング4位)、パルム・ドールや日本アカデミー賞最優秀作品を受賞した映画です。

 

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

表向きはクライム映画のように思えますが、作品の本質は家族愛を通して描く社会の仕組みへの問題定義です。

 

そして主に以下の4点がネタバレ内容になります。

 

主なネタバレ内容
  • 万引き家族の父と母は殺人の罪を犯していた
  • 息子のしょうたは万引きがバレて捕まる
  • 一家は血のつながりなど一切無い
  • 最終的に法律の手によってばらばらに引き裂かれてしまう

 

海へ行った翌日に亡くなってしまった祖母初枝

柴田家の祖母初枝は、みんなで海を遊びに行った翌日に死んでしまいます。

(詳しい死因は不明。)

眠ったまま亡くなっており、ずっと眠ったまま起きる上がることはありませんでした。

 

通常なら救急車を呼ぶところではありますが、柴田家はそれをしません。

読んだらマズイ理由があるから。

 

「葬式などどうする?」と話は上がるものの、葬儀のための十分なお金はありません。

そして一家全員が生きていくために十分な収入のない柴田家は、祖母の受給している年金が大きな頼りです。祖母初枝の死亡届を出さないことで、年金不正受給をすることを目論みます。

 

庭で火を付けて燃やすなどすれば、近隣の住民に気づかれてしまう可能性もあったので、遺体は世間の目に触れぬよう、家の畳の下の地面に埋めることになりました。

(後で一家が警察に捕まった時掘り出される。その後どのように葬られたかは不明。)

 

万引きに捕まったしまった長男しょうた

わざとスーパーの店員にバレるように万引きを行なった祥太。

 

  • 祥太自身、治と共に何度も万引きを行ってきたけど、行いの盗みに抵抗感を覚えるようになった
  • 行きつけの駄菓子屋の主人に「妹にはさせるなよ(万引きを)」と忠告を受けていた
  • 大好きなりんに汚れ役をさせたくなかった

 

恐らく妹のりんが万引してしまうのを防ぐためでしょう。

最初の方は「こんなやつ妹じゃない」というものの、妹想いの良い兄だと思います。

 

映画を見ると分かりますが、祥太は手慣れているので見つかって捕まるなんてヘマはしません。

・・・しかしりんはまだ5才。

見ていても1発でバレそうな万引きをしようとするし、祥太自身これ以上盗みを働きたくなかったのでしょう。

そこで彼はわざと店員にバレるよう、農産コーナーにあるみかん1袋を盗り、スーパーから逃走します。

 

「オイ!待て!」と店の外までずーっと追いかけてくる店員。

逃げ場を失った祥太は高台から下の道路に飛び降りようとするも、足を負傷して病院に搬送。

その一部始終を目撃していたりんは、家族のもとに祥太が捕まってしまったことを知らせに走るのです。

 

父治と母信代が病院に行くと警察から事情聴取をされます。

 

そしてそこで

「(身元確認をしたいので)署にご同行願えますか?」

という警察の要求に対して、慌てた様子で

「家に荷物を取りに行きたい。後で来るから。」

と言い慌てて逃げかえる2人。

 

普通なら警察に行くところですが、この2人には警察に行きたくないとある秘密があります。

なぜなら柴田家というのは、日本中探しても戸籍に無い一家だからです。

 

身元確認をされたら、偽名を使い隠れて生活してきたこと。

りんを実の親もとから誘拐して一緒に生活していたことなどはバレます。

 

過去に殺人を犯していた治と信代

柴田家の父治母信代

いえ、正しくは榎勝太(えのきしょうた)田辺由布子(たなべゆうこ)

2人は信代の元夫を殺害のために共謀しており、治こと榎勝太は執行猶予5年が言い渡された身だった。

 

息子の祥太も、2人の間に生まれてできた子供ではありません。

彼がまだ赤ん坊の頃、パチンコ店近くに止めてあった車に放置されていたところを(おそらく虐待)、2人が連れ去って育てていたわけです。

戸籍上は”柴田祥太”という人物は存在しません。

 

なので、この親子3人は血のつながりは一切ありません。

一応互いにその事実は知っていたようなので、劇中でただの1度も「お父さん」「お母さん」という呼び方はせず、おじちゃん、おばちゃんという呼び方で読んでいます。

万引き一家のおばあちゃんである初枝とも、治がパチンコ店で知り合って仲良くなり、一緒に暮らしていただけの居候関係に過ぎなかったのです。

 

・・・以上の秘密を隠して生きてきたために、定職にも就けず、息子を学校にも通わせられず、万引きを生業として生活を送っていたわけです。

もしも身元確認をされようものなら

  • 偽名を使い隠れて生活してきたこと
  • 祥太を車から連れ去って育てていたこと
  • りんを実の親もとから誘拐して一緒に生活していたこと

などすべてバレます。

柴田家なんて、日本の記録上どこにも存在していない家族なので。

 

身元がバレることを恐れた一家は、祥太を病院へ置き去りにして逃げることを試みます。

しかし2人の不審な様子を怪しんだ警察の手によって、家の前で捕まってしまうのでした。

 

全ての罪を被る信代(僕が涙を流してしまったシーン )

「捨てたんじゃない。拾ったんです。」

警察による取り調べの中で、初枝の死体遺棄について聞かれたとき信代は、

「捨てたんじゃなくて、拾った。捨てた人っていうのはほかにいるんじゃないですか?」

と発言します。

 

この言葉に込められた真意を説明すると、

「社会から見放された存在を捨てたのはわたしではない。この社会の仕組みそのものだ」

ということです。

 

初枝はもともと、夫と別れて一人孤独に生活を送っていました。

他に身よりのある人などだれももいなかったのでしょう。

だからたとえ身元のよく分からぬ治や信代さえも家に招き入れ、疑似家族の関係を受け入れていたのでしょう。

見方によっては、初枝自身も社会的に見ると見捨てられたような存在の人間でした。

 

車の中に置き去りにされていた祥太と、マンションのバルコニーに出されていたじゅり(=りん)にしてもそうです。

小さな子供にとって家庭環境というのは、社会そのもの。

虐待を受けるということはつまり、社会への存在意義はゼロ。

捨てられていたも同じ状態だったわけです。

子供は親を選ぶことはできません。

 

自身も母親に暴力を受け、結婚した元夫からも暴力を受けてきた信代。

彼女には家庭内暴力に対する強いトラウマがあったのでしょう。

血のつながった法律上正しいとされている家族のもとにいることの恐ろしさに。

だから信代は、社会から捨てられた存在であるこの2人の子供を放っておけなかったのでしょう。

法律上正しくなくても、誘拐という罪を犯してでも、小さな子供を劣悪な環境に戻したくなかったのだと思います。

 

亜紀もまた実の家族との折り合いが良くありませんでした。(捨てられた存在)

初枝に「一緒に暮らさないか?」と誘われ柴田家に居候するようになっています。

そして本当の家族以上に仲良く馴染んでいました。

 

人間にとって居心地のいい環境とは、血のつながった家族のいる環境とは限りません。

「法律上正しい家族のいる場所こそ”幸せな居場所”というのは絶対に正しいのか?」

本映画を通して投げかけられる、強烈な問いなのです。

 

法律的にはむちゃくちゃな論理である

「私は捨ててない。拾っただけだ。」

と主張する信代ですが、幼児誘拐や死体遺棄といったすべての罪を被り、刑務所に入ることを決めます。

 

・・・それにしても安藤サクラの演技力はほんとすごい!

よくも1つの映画、1つの役だけで、こんなに器用に演じ分けられるなぁと思います。

安藤サクラ演じる信代と祥太との面会や警察による取り調べのシーンが一番泣けます。

『万引き家族』という映画作品の一番脂の乗って美味しい部分です。

ここで映画を見ている人の心をグッと掴むように作られてます。

 

万引き一家のその後

祥太

身寄りのない子供の集まる施設から学校に通い勉強するようになります。

国語の成績は8位と優秀で、釣りに関しても詳しくなっている様子。

映画のラストのバスに乗って帰るシーン。

 

祥太は、「しょうたー!」と走りながら手を振り追いかけてくる治と一切目も合わせず、手を振ることもせずに別れてしまいました。

これは万引き一家との縁を断ち切り、自分の人生を歩んでいこうという祥太の強い決心の現れでしょう。

彼は自分を置いて逃げようとした柴田家のことを嫌いになったのか?

それとも振り向いて涙を流してしまうことを恐れたのか?

最後に「父さん」と口元をポツリと動かして。

 

亜紀

実の家族との関係が良くないため、おばあちゃん初枝のいた万引き家族での生活が忘れられず、柴田家の空き家となった玄関の戸を開けます。

大好きなおばあちゃんがいて、狭くて物がごちゃごちゃと散らかったままの家に。

これが亜紀の登場するラストシーンです。

 

 

 

信代

誘拐や死体遺棄の罪を全て被り、刑務所に服役することにした信代。

治には殺人の前科があることから、罪の一切を押し付けることはありませんでした。

「今まで楽しかったからさ。お釣りがくるくらいだよ」と笑顔を見せます。

 

面会所で会った祥太に対して

「あんたの本当の両親は調べれば見つかる」

と言い、当時パチンコ屋の横に祥太を置き去りにしていた車の車体とナンバーを教えます。

本当の両親を探せるように。

(その後実際に探したかは不明)

 

 

殺人の前科を持ち、執行猶予5年の判決を受けている治。一家離散の後はアパートで一人暮らしをすることになりました。

家族離散から1年後、祥太と2人で釣りに行き、面会所で亜紀と会った後、祥太を自宅アパートに泊めます。

 

「僕を置いて逃げようとしたの?」

と聞く祥太に対して、

長い沈黙の後に

「・・・ああ。した。ごめんな。」

と答える治。続けざまに、

「父ちゃんさ、おじさんに戻るよ。」

と言いました。

”お父さん”と呼んでもらうことを諦めたのです。

この映画の元のタイトル『名前を呼んでほしくて』とはまさに治の心の声だったわけです。

結局彼は父親になりたかったけれど、一度もお父さんと呼んでもらうことはなく、父親になることを諦めました。

 

バスでの別れのとき、しょうたー!と叫びながらバスを追いかけるも、祥太とは目を合わせることもなく別れてしまいました。

この後再び会ったかどうかは不明です。

 

 

りん

元いた両親の元に戻ったため、名前はじゅりに戻りました。

母親からはネグレクトの虐待をうけており、愛情を分け与えてもらえてはいないよう描かれています。

友達と遊んでいる様子も無く、1人寂しく柴田家で覚えた数え歌を歌いながら遊んでいる。(数も10までしか数えることはできない)

おそらく幼稚園にも通わせてもらえていないであろうことが伺えます。

彼女の場合、自分を大切にしてくれた柴田家という場所を奪われてしまった形です。

ネタバレのまとめ

万引き家族のネタバレまとめは以上です。

結局まとめると、血の繋がりを持たない万引きを生業としたこの家族は散り散りになってしまったわけです。

法律という正義遂行のために。

 

  • 治は1人のおじさんに戻る
  • 信代は刑務所で罪を償うことに
  • 亜紀は実の家族とうまくやれず、万引き家族に心残りのある状態
  • 祥太は学校に通い真っ当な人生を歩めるように
  • じゅりは再び虐待する親の元へ帰され、今後どうなるか不明

(※是枝裕和は「だから日本の法律ってクソだよね」みたいなことを描きたいわけではありません。そこらへん勘違いしないように)

 

考察記事についても書いてみましたので、読んでみてください。

この映画の投げかける社会への問題提起について書き綴りました。

 

ここはどうだったの?

あそこはどうだっけ?

こういう部分追加してくれーみたいなことあれば、ぜひ教えてください。

 

後からちょっとずつ加筆してみても面白いと思います。

大歓迎です!

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