【ジョジョ・ラビット音楽】OPで流れるのはビートルズのあの曲

いきなり同作品監督のタイカ・ワイキキ演じる妄想のヒトラーとのコントで始まる映画ジョジョ・ラビット。

ハイル ヒトラー! ハイル ヒトラー! ハイル ヒトラー!
と狂ったように走るジョジョのシーンで始まるのがジョジョ・ラビットのOP。

そのときに流れる曲になつかしさを感じた人も多いのではないでしょうか?

「あれ?なんだっけ?どこかで聞いたことある」

「忘れてしまったけど、すごく気になる!」

その曲というのが、ビートルズの「I Want To Hold Your Hand(抱きしめたい)」なのです!

ドイツ語で歌われているので「ん?」と思った方も多いようですね。

僕もです^^

映画の選曲には大変こだわっているようで、ポール・マッカートニーも使用を許可したそうです。

 

音楽が素晴らしいジョジョ・ラビット

作中で流れる4つの曲
  1. I Want To Hold Yout Hand(抱きしめたい)-ビートルズ
  2. I don’t wanna grow up(大人になんかなるものか)-トム・ウェイツ
  3. Mama(ママ)-ロイ・オービソン
  4. Helden(ヒーローズ)-デヴィッド・ボウイ

 

まず1曲目。

映画冒頭にナチス政権下でヒトラーに熱狂する民衆の白黒動画と一緒に流れるのが、ビートルズの「I Want To Hold Your Hand(抱きしめたい)」

 

2曲目。

ヒトラーユーゲントキャンプの夜寝るテントのシーンで流れ始めるトム・ウェイツの「I don’t wanna grow up(大人になんかなるものか)」

「ドイツ兵になって敵をぶっ倒してやる!」

と強がるジョジョですが、本当は優しくて臆病な男の子なのです。

訓練キャンプさえ本当はビビっていたジョジョの心の声を現したメタファーなんですね。

大人になるということは、戦地で戦いに繰り出されるということなので。

 

そして3曲目。

母ロージーと息子のジョジョが一緒に自転車を漕ぐシーンで流れていた曲は、ロイ・オービソンの「Mama」

母と子の仲睦まじいシーンにぴったりです。

まさか後半であんな裏切りのある展開になるとは・・・。

 

最後エンディングはデヴィッド・ボウイの「Helden」

英語版曲名は「Heroes(ヒーローズ)」

まさしくジョジョとユダヤ人の女性エルサの大団円にふさわしい曲と言えます。

 

なぜOPの曲がビートルズ?

あれは制作陣のユーモアなんですね。

この2つの動画を見比べると分かることでしょう。

戦前ナチスというのは国民から熱狂的な支持を集めていたわけですが、この演説のシーンなんて今考えると異常ですよね。

ヒトラーの演説に集まった民衆が歓声をあげて「ハイルヒトラー!」なんて叫んでるところなんて恐ろしいです。

また大衆扇動が上手なのは政治家だけではなくて、音楽もなのです。

大衆扇動と言うと少し語弊があるけど、ビートルズも世に出てきた当時熱狂的なファンがうじゃうじゃいたわけです。

空港でもライブでもそれはもうトンデモナイ数の。。。

元々は地元イギリスのパブでライブをするだけの小さなバンドメンバーだったビートルズ。

ところが世界的人気になるとどうでしょう?

女の子のファンなんてキャーキャーもてはやすわけですよ。

僕はビートルズが好きだけど、関西ジャニーズとかK-POPアイドルにキャーキャー騒いでる女ども・・・じゃなかった。女性がまったく理解できません。

映画制作陣の仕掛けたユーモアとは、オープニングの音楽にビートルズの曲を使うことで、「カルト的人気を誇ったビートルズに熱狂するファンの群れ」「ナチスに熱狂するドイツの民衆」を重ねたというわけです。

 

多くのヒトラーやナチスドイツを描いた映画は、はとにかく重く描きがち。

民衆が迎合するシーンも気持ち悪く見えるように描かれているのが通例。

それをワイティティ監督は見事にユーモラスに軽く笑えるように演出してくれました。

ナチスをテーマにするなんて不謹慎という評論家の意見もたくさんあるけど、僕はとても好きな演出です。

 

また映画で流れた「I Want To Hold Your Hand」は、「Komm,Gib Mir Dein Hand」といい、60年代に西ドイツのビートルズファンのためにリリースされたいわばドイツ版なのです。

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シリアスとコメディのバランス

先日ついにTOHOシネマで公開された『パラサイト 半地下の家族』にしてもそうですが、重い雰囲気と軽やかな笑いを生み出すバランスが絶妙です。

パラサイト 半地下の家族映画情報まとめ-パルム・ドール受賞のブラックコメディ-

映画のジャンルもひとくくりにできないのがおもしろいところ。

ワイティティ監督自身ユダヤとマオリの血を引いており、偏見にさらされることもあったようです。

ナチスドイツをテーマにした映画でこんな描き方ができるんだなぁと思わされました。

映画に関してのインタビューでもこう答えています。

常に挑戦してこそアーティストだ。緊張感を持てない映画なら作る価値がない。緊張感があるから想像的になれるし、より私らしい独創的な表現が生まれる。私が第二次世界大戦を描くなら、斬新でなければ意味がない。ドラマとコメディの間を行ったり来たりさせた。物語をコメディに埋もれさせず、メッセージを凝縮させた。映画で全人類を変えられるとは思ってない。だが第二次世界大戦の出来事を語り継ぐことに意味がある。

ビートルズの曲をうまいこと使うことで、戦争映画なのにほのぼのとした雰囲気を出しつつ、ユーモラスな作品に仕上げたということです。

キャストも豪華だし、トロント国際映画祭観客賞受賞

アカデミー賞6部門にノミネートされるなどの結果を残しています。

 

名曲いっぱいのジョジョ・ラビット

作中で流れたBGMなんかはApple Musicで聴けるようなので、好きな人はダウンロードしてみてもいいかもしれないですね。

男ながらこういう言葉を使うのは少し恥ずかしい気もするのですけど、かなり「胸キュン」する映画です。

10才でナチスの悪影響を受けてしまった少年が、自分の目で戦争の恐ろしさや政治のおかしさに気づいていき、愛に気づくというお話。

映画館で見た時、鑑賞者からは笑い声が聞こえたと思えば、涙で鼻をすする音も聞こえました。

まさに笑いあり。涙あり。

そんな作品です。

ぜひとも映画館に足を運んび、ジョジョ・ラビットに心をわしづかまれてください!

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