今回はサメ映画で有名な『ジョーズ』の怖いと思えるポイント7選を私的にまとめてみました。
もしかするとまだ見ていない・・・という少数派の方。
ネタバレも含みますが、「どんな映画なんだろ?ツタヤで借りて観よ」とか考えている人は、読んでみてください。
もくじ
あの独特のBGM
ジョーズといえば「デーデン…♪デーデン…♪」という不気味なBGM。
迫りくる恐怖みたいものをうまいこと表現しています。
(気になる方はYouTubeで聴いてみてください)
僕はちょっと変な趣向を持っていて、学生時代水泳をやっていたときに、練習前や試合前に気持ちを高めるためによくこのBGMをiPodで流して聴いていたこともあります。
「何かが見えない水中の後ろから迫ってきている・・・!」
というとてもハラハラした気持ちにさせられます。
まだ本編は見たことないという人も、この音楽はさすがに耳にしたことがあるのではないでしょうか?
「恐ろしい生き物」
「海の怪物」
「人食いザメ」
というブランディング効果を秘めているBGMです。
ちなみに映画のネタ晴らしになるのですが、サメの映画で怖いポイントは、いつサメが襲ってくるか分からないということです。
海で泳いでいたら突然サメが襲い掛かってきて、人が血まみれになって海に引き込まれるなんて、めちゃくちゃドキッとしますよね。
ところが安心してください。
『ジョーズ』ではいつサメが襲い掛かってくるのかというタイミングはこのBGMがかかっているかどうかを聴けば分かります。
BGMがかかっているということは、サメが迫っているという合図。
逆に何の曲もかかっていなければ、まだサメは襲い掛かってきません。
映画の全体的な作りとしては、サメ映画の中でもマイルドな方ですが、不意打ちの襲撃シーンが苦手という人はBGMを合図にすると心の準備ができます(笑)
水の中にいる得体のしれない何か

ジョーズ中では、サメが姿をハッキリと現すのは映画半分を過ぎる頃になります。
それまでは水の中に潜む得体のしれない魔物という風に描かれています。
直接対決が見られるのは映画後半の方です。
前半のサメの上場シーンに、海を泳いでいるビキニ美女や、海水浴を楽しんでいる子供が食べられてしまうときに現れるサメ(通称:ブルース)は全て海水の中です。
その正体がはっきりと姿を現すのは、主人ブロディたちがオルカ船でサメ退治に海原に出た時です。
それまでは海中を泳ぐ影や体の輪郭が見える程度。
監督のスティーブン・スピルバーグは
「見えない巨大なホオジロザメが水中から人を襲ってくる・・・!」
という恐怖を煽るのが上手ですね。
これも”見えない恐怖の人食いザメ”を表現する上手な演出だと思います。
公開当時、初めて姿を現した時の巨大ホオジロザメを見た鑑賞者はさぞビックリしたことでしょう。
サメの歯
サメの歯というのは非常に鋭利で固く、ミニナイフのような見た目をしています。
口の中にナイフが何百本も生えているような顎を持っています。
実際に我々の世界に生息しているホオジロザメも鋭い歯を何百本も宿していて、それで獲物を捕食しています。
人間の歯は子供時代の乳歯と小学生時代に生え変わる永久歯の2種類。
ところがサメの歯というのは何度でも生え変わるのです。
基本的に使い捨てで、毎日のように新しい歯が少しずつ生え変わります。
3~5列ほどの歯が抜け落ちては生え、抜け落ちては生えというサイクルを繰り返し、海のハンターとして君臨しています。
映画内でも海洋学者のフーパ―がサメの襲撃を受けた船を調べシーンがあるのですが、調べた船の底にサメにかじられて開いた大きな穴がありました。
そこにはなんと人間の指くらいの長さの歯が突き刺さっていたのです。
「これにかじられたらヤバイんだからな」
というユニバーサルの隠れたメッセージを感じます。
サメの化石なんか博物館に持っていくと高値で取引されることもあるそうです。
女子供でも容赦なく襲うサメ
- 最初の犠牲者は海で泳いでいたビキニの女性
- 2人目はではビーチで遊んでいる男の子
- 入江内でボートに乗っていた男性
また主人公ブロディの息子も入江で小舟に乗って遊んでいたところをサメの襲撃に合います。
(気絶する程度で命は助かる)
人にはみんな大切な人が誰しもいると思いますが、我が子が襲われることほど恐怖を感じさせるものは無いのではないでしょうか?
もちろんこれは映画を重しくするための演出ですが、女子供を見境なく襲う人食いマシーン・ブルース(登場ずるサメの名前)の恐ろしさを印象付けます。
圧倒的なパワー
ジョーズに登場するブルースというサメの種類は、肉食ザメの中で最も大型のホオジロザメです。
体調6m体重4トン越えという非常に大型で、時速50㎞で海中を泳ぎ回ります。
オリンピック金メダリストといえど、陸から遠く離れた場所で標的にされたらひとたまりもありません。
またこれは映画の中の誇張表現でしょうが、漁師がサバ漁に使う中くらいの大きさの船に穴を開けて転覆させるようなパワーも持っています。
作中でビール樽ほどの重りをサメの体に取り付けて弱らせようとしますが、サメはそんな重りなどモノともしません。
グイグイ引っ張って海中に潜水もすれば、船に向かって反撃を仕掛けてきます。
重りを付けた状態で時速30kmで進む船に付いてくるのですから恐るべしパワーです。
さらには水中観察用の鉄のケージを壊すほどの攻撃力も持ち合わせています。
作中でケージに入ってサメを殺そうとしたフーパ―がケージ越しにシャークアタックを受けてしまいます。
実際に合った事件が元になっている
そして『ジョーズ』という映画はなんと、実際に合った事件をモデルにして作られています。
作品自体はフィクションですが、元になった実話として「ニュージャージーサメ襲撃事件」というのは実際にあるのです。
1916年7月1日 ニュージャージー州のリゾート地の海岸で遊泳中の男性がサメに襲われ死亡 。
1916年7月6日海岸で泳いでいたホテルの従業員がサメに襲われ両足を負傷して死亡 。
さらに6日後の7月12日には淡水の川にサメが現れ、川で泳いでいた少年がサメに襲われる。
このような事件が起こりました。
目撃者や被害者の人たちは、
「犯人は船のスクリューや岩盤の衝突などではなくサメである」
と証言します。
当時海洋生物学者の推察ではサメが人を襲うことはなく、北半球の冷たい海にはいないと考えられていたため、常識を覆す事件となりました。
襲撃から2日後の7月14日。
海で量をしていた漁師の船の網に体調2.5mほどのホオジロザメがかかります。
持ち帰ってサメの井の中を裂くと、人間の骨と思しきものが発見されました。
サメが人間に敵意を持っているのか?
捕食の対象としたのか?
また淡水域でも生息できる種なのか?
そこら辺の真実は明らかになっていませんが、この事件は間違いなくピーター・ベンチリーが書いた『JAWS』の原作の元ネタとなっています。
JAWS

”JAWS”の正しい英語の意味はサメではなく顎(あご)です。
辞書的な意味は顎でも、その裏に隠されたこの映画タイトルの真の意味――。
それは、「人を食らい飲み込む巨大人食いザメの恐怖」という意味だと思うのです。
映画内でが枯れるサメの恐怖の表現の数々は、人を死に貶めるサメの持つ強靭なJAWSの恐ろしさを120%表現するためではないでしょうか? 凶悪なサメと温厚なイルカを隔てる差は、あのブラックホールのような口です。 サメを恐ろしい怪物として描くスティーブンスピルバーグの演出はやっぱりすごいですね! 今回は個人的に『JAWS』で怖いと思うポイントをまとめてみました。 もちろんこれが正解というわけではありません。 「ココが怖いなぁ」と思う部分は人それぞれあると思います。 ・・・とはいっても子供の頃に観たジョーズは僕にとって恐怖の塊でしかなかったけど、今では懐かしいアドベンチャームービーを観ているような気分で鑑賞できます。 精神的に成長したことはもちろん、今では『JAWS』をはるかに上回るサメ映画はたくさんあるからです。 後から公開されたサメ映画の方が、登場する役者の演技のキレも上がり、CG技術なども使われているので、恐ろしさは弾z年上です。 でも世界に広まるサメ映画の最初の1本目ということで、これからも後世に語り継がれていく名作であることは間違いありません。
ジョーズの怖い7つのポイントのまとめ
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